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ほうれい線の原因を知り、ほうれい線を予防・治療する

しわ、小じわ、たるみ
2020.02.26.水曜日
しわ、小じわ、たるみ | 2020.02.26.水曜日

 

ほうれい線の原因ですが、よく皮膚のゆるみが原因と考える方(ドクター含め)が多くいらっしゃいます。近年、解剖学の研究が進むにつれて、ほうれい線の原因は昔に比べかなり分かってきたことが多くあります。

その原因の1つがコンパートメントです。脂肪の1つ1つの部屋のことを指します。このコンパートメントの考え方が重要視されてきています。

コンパートメントは図のようにリガメント(靭帯)によって分けられています。このリガメントの境界線の一部がほうれい線として現れると考えられています。
昔はこうしたリガメントという考え方はなく、リガメントと言えば関節などの靭帯のみと一般的には考えられていました。しかし、顔面にも骨から皮膚を支えるリガメントが多く存在します。この皮膚とリガメントの関係性がほうれい線の要因となります。

現象としては図のようにリガメント(靭帯)が厚みを増し硬くなります。そうなると重くなり皮膚が引っ張られるようになり、多くの場合、脂肪が柔らかくなります。(皮膚が柔らかくなります)

これにより皮膚が垂れ下がる現象が起こります。

そして、もう一つの要因として、リガメントを支える骨自体が加齢とともに萎縮します。特に鼻の横の骨(鼻の穴の骨・上顎骨)が萎縮し一部が加齢とともに後退し、これにより更にリガメント(靭帯)が引っ張られることでほうれい線が深くなっていきます。

このように骨の萎縮、靭帯硬化など複雑な要因が重なることでほうれい線が構成されます。これらの原因を理解した上で、ほうれい線を適切に治療することが求められます。治療法はほうれい線の原因を理解した上で行います。

具体的には次のようなアプローチが適正であると理解できます。


①骨が萎縮したことによって失われた部分へボリュームを補う
②緩んだリガメント(靭帯)を引き上げ(引締め)る

もし、いち早くほうれい線を治療するとすれば、まずはヒアルロン酸注射によるボリュームを補うことが合理的な治療法となります。

実際にヒアルロン酸を注入する際、骨膜上にヒアルロン酸を注入しボリュームを補い、また、靭帯が緩んでいる部分へは靭帯を持ち上げるように注入します。単にほうれい線の溝を埋めるような注入ではなく、原因を理解し、考えた上で治療に当たることで最小限の製剤で最大限の効果を生み出すことができます。

しかし、中には注射が苦手な方もいらっしゃいます。そういう方にはほうれい線は機械による治療をお勧めしています。

機械による治療も直接ほうれい線へ照射するのではなく、外側から持ち上がるよう照射範囲・深さ・出力を調整し、間接的にほうれい線を持ち上げるようなテクニックを用います。そうすることでヒアルロン酸注射のように注入直後にほうれい線が解消される即効性は望めませんが、機械治療でも有用性の高い治療が可能です。

それ以外にも即効性のある治療として糸治療があります。相当皮膚がたるみ、ほうれい線が強いためしっかり治療したいという方には、MWリフトをお勧めします。

当院が扱うMWリフトはフェイスラインだけではなく、角度を変えて挿入することでほうれい線もしっかり引き上げることができます。手術が苦手な方もいらっしゃいますが、引き上げ具合を調整可能で、物理的に引き上げるため、しっかり持ちあがり、ほうれい線に対し、非常に有用性の高い治療法です。

このようにほうれい線の治療法は大きく3つご紹介しました。最大限の効果を発揮する理想的治療は、ヒアルロン酸注射、機械治療、そして糸治療を組み合わせて行うことです。

しかし、年齢や程度によっても適切な治療法、治療の必要性の度合いは異なります。(過度に行えば100点という訳ではありません)。診察時にしっかり医師がほうれい線の程度を見極め、患者様としっかり相談したうえで適切な治療法選定することが大切です。

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